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少年シニア 自由形で生きる

人生の最終章を少年に戻って自由形で生きる事に決めた男が出会った風景・言葉・芸術・人

ときめく映画 タイムマシン(1960年上映版)

お元気ですか。少年シニアです。

今、私が一番ほしいのがタイムマシンです。生命の進化のさまをこの眼で見る。

これはぞくぞくするでしょうね。一方未来への旅は結構恐ろしいものがありますね。

未来を見てしまったが最後、絶望に打ちひしがれるかも知れないからです。

 

タイム・マシン 特別版 [DVD]

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 この話の主役である発明家ジョージは、過去〜現在までに到る人間の闘争の歴史に嫌気がさして、80万年後の地球にタイムスリップしようと試みます。未来の人類社会にいくらかの期待をもっていたからです。

友人らにその構想を話しますが、まったく信じてもらえず、またその意義を誰一人理解しようとはしません。19世紀最後の1899年12月31日の夜のことでした。

しかしジョージは、既にタイムマシンを完成させていました。

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 まず手慣らしに15年後の1914年に降り立ったところ、親友のデヴィットは既に亡くなっていました。また第一次大戦がはじまり英国はドイツと戦争中でした。

次に降り立ったのは1966年。都市は科学技術の進歩で一見快適な生活空間に満ち溢れ戦争を克服していたかに見えました。ところが警報が打ち鳴らされ人々が我先に地下に逃げ込んでいきます。どうやら原爆が投下されるようです・・・・。

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 ジョージは、絶望的な気持ちで一気に80万年後までマシンを進めていきます。ホモサピエンスが誕生して実に100万年後の世界でした。

どんな高度な科学文明の社会に降り立つと思いきや、そこは過去に戻ったかのような森の中でした。人類らしきものが川辺で遊んでいますが、どうも様子が変なのです。若い女性がおぼれそうになっているのに誰も助けようとしません。ジョージが必死になって助けますが、その女性も感謝するそぶりはありません。

皆 思考停止状態になっていて、無気力で無関心なのです。

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 最初はその様子にひどく戸惑っていたジョージですが、次第にそのいきさつを知ることになります。また徐々にですが、助けてあげたウィーナも、ジョージに心を開くようになります。彼女は自分たちイーロイを支配して地下に生息しているモーロックの存在をジョージに伝えます。

そんなとき、ジョージのタイムマシンがモーロック達に盗まれます。タイムマシンを取り戻すべくジョージはモーロック達との闘いを決意するのですが・・・・

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 この映画は、ヴェルヌと並ぶSFの巨匠、H・G・ウエルズが書いた小説が原作ですが、原作よりは、少し希望をもたせる形に修正されています。

ウエルズは、本作品以外でも「透明人間」や「宇宙戦争」など、人間がこんなものがあれば凄いと思うものを大衆の前に提示するSF作家ですが、その大衆性は深い知性と洞察力に裏打ちされたものです。決してバラ色の未来を描いたり、過度に悲観的に描いたりするといった向こう受けを狙いません。

この「タイムマシン」でも、人間のあくなき闘争と、そこから引き起こされる人間の思考能力の退化を鋭く描き、我々に警告したのでした。