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少年シニア 自由形で生きる

人生の最終章を少年に戻って自由形で生きる事に決めた男が出会った風景・言葉・芸術・人

人類は「モノ」に何を託したのか (大英博物館展)

お元気ですか。少年シニアです。「大英博物館展」に行ってきました。

テーマは、ずばり人類が誕生してから生み出してきた「モノ」。

人類は、二足歩行により自由になった手で、自分たちの生命基盤を強化するために

「モノ」を創りだし、その過程で益々脳は進化し、進化した脳はさらにより精巧な

「モノ」を編みだしていきました。まさにその連続蓄積が人類の歴史であることを、

この特別展示は教えてくれます。

 

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 まず、入場するといきなりエジプト時代の「棺」があります。現生を恵まれた境遇で

生きたものにとって、一番不安なのは死後の世界。死後の世界も現生の時のように

恵まれていきたいという願望が、華美に装飾した棺にあらわれています。人間の哀し

い性とも言えますね。その横に小さく展示されていたビールやカカオの実の形をした

棺があり、こちらは現在のガーナで利用されているものらしい。故人は呑兵衛だった

んでしょうか。こうした棺桶などは、なかなか洒落心があっていいなと思いました。

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そして、年代順に下記のテーマにそって1パーツ10〜15のモノが展示されています。

 1.創造の芽生え(紀元前200万年〜紀元前2500年)

 2.都市の誕生(紀元前3000年〜紀元前700年)

 3.古代帝国の出現(紀元前700年〜100年)

 4 儀式と信仰(1〜800年)

 5 広がる世界(300〜1100年)

 6 技術と芸術の革新(900〜1550年)

 7 大航海時代と新たな出会い(1500〜1800年)

 8 工業化と大量生産が変えた世界(1800〜)

 

 展示されている「モノ」を大きく分けると、「自らの権威を高めるためにつくらせ

たモノ」「呪術的・宗教的な観点からつくられたモノ」「遊び心と芸術性をもってつ

くられたモノ」「実利に徹してつくられたモノ」にわけられますが、正直自らの権威

づけのためにつくらせた「モノ」は今一つ心に響きません。

 石像のアウグストゥスは、なかなかのイケメンですが、彼は自らの権威を誇示する

ために、何百もの石像を創らせたらしい。そしてそれが全て若い頃のたくましい姿で

あったと言います。これも人間の哀しい性なのかもしれません。

それに比べると、南米の悪霊の像は、凄く活き活きしていて心を直撃されました。

岡本太郎氏が縄文式土器を観たときに感じたわくわくさに通じるのかもしれません。

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この他面白いと思ったのが、エジプトの化粧用パレット。カバなど動物の形をかた

どったものですが、遊び心がある。今でいう女子力の発揮といえるでしょうか。

実利目的でつくられたものであっても、そこに何らかの美的要素やメッセージ性を

盛り込もうとするのは、人間の性なのか・・・。

「モノ」から様々なことを連想してみる愉しさを味わいました。