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少年シニア 自由形で生きる

人生の最終章を少年に戻って自由形で生きる事に決めた男が出会った風景・言葉・芸術・人

ときめく映画 「大地のうた」(インド)

お元気ですか。少年シニアです。

今日は久しぶりに映画のご紹介です。タイトルは「大地のうた」

淀川長治さんの名画撰集」に入っているということで観たのですが、淡々とした

日常を描きながら、「家族とは 人間とは 社会とは」 と多くのことを考えさせ

られるインド映画(1955)の秀作でした。

 

大地のうた [DVD]

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  舞台は、インド・ベンガル地方の貧しい村。

まだ小さなこどもを2人かかえた一家のお話です。

一家の主のハリは、教育はありながら実務能力のない官使で、芸術家で身をたてる

ことを夢みています。妻のサルバジャヤは、こんな無能な夫に文句を言いながらも、

夫に仕えこどもや夫の親戚の老婆の世話をするしっかり者です。

そして、地主から嫌味を言われたり、娘を盗人呼ばわりされしながらも人としての

誇りを失わずに生きています。

でも時々、思いのままにいかぬ生活に、やるせない気持ちになるのでした。

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この映画、特に大きな出来事はおきません。

芸術家を夢見ながらも、あるじの役割をはたすため、頻繁に出稼ぎに出るハリ。

親戚の老婆にあげるため、地主の果樹園から果物をくすめる娘のドガ。

そのドガの後を金魚の糞のようにくっついていくドガの弟のオプ。

我がままな老婆に腹を据えかねて、老婆に出ていけと悪態をつくサルバンジャ。

そしてその老婆の干からびた死。

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地主の娘の宝物をドガが盗んだと詰問され、涙ながらに無罪を訴えるサルバンジャ。

そして風邪をこじらせて病に倒れた娘ドガ。

ドガの死後ドガが地主の娘の家から持ち出した盗品を、池にほうり投げる弟のオブ。

オブは大好きな姉ドガの名誉を、子どもながらに守ろうとしたのです。

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わざとらしい演出はなく、たんたんと家族がささやかな幸福がくるのを信じながら

一日一日を生きる「あるがままの生」が美化されることなく丁寧に描かれています。

一人一人の気持ちや家族の不安を象徴するようなカメラアングルやベンガル地方

美しい自然の景観描写も素晴らしいです。

淀川さんが、この映画を名画撰集に選ばれた理由が何となくわかる気がしました。

 

 

 淀川さんの名調子とサヨナラ・サヨナラ・サヨナラが大好きでした。(レオンより)


日曜洋画劇場 / レオン - YouTube