少年シニア 自由形で生きる

人生の最終章を少年に戻って自由形で生きる事に決めた男が出会った風景・言葉・芸術・人

欲望の衝動と抑制について

お元気ですか。少年シニアです。

私は元来の自己中心性の強さによって、行き詰る局面がしばしばあります。

最近もそうした兆候があったので、あらためて森田正馬の本を読みました。

森田は、独自の療法で多くの神経症を根治した医者で、私も若い時から氏の

著作に触れ、いくどか危機を脱しました。

その森田がこのようなことを記しています。

 

宇宙の現象は、すべてただ発動力と抑止力とか、常に平衡状態にあるときにのみ

調和が保たれている。天体にも物質にも引力と斥力とがあって、その構造が保たれ

心臓や消化器にも亢奮神経と制止神経とが相対峙し、筋肉には拮抗筋の相対力が

作用して、はじめてそこに適切な行動が行われている。

我々の精神現象も、決してこの法則から離れることはできない。

私は特にこれを精神の拮抗作用と名付けている。欲望の衝動に対しては、常に

これに対する恐怖・警戒という抑制作用が相対している。

欲望の衝動ばかり強くて抑制の力が乏しければ、無恥・悪徳者・ならず者となり

欲望が乏しくて抑制ばかりが強ければ、無為無能。酔生夢死の人間として終わる。

         

現代に生きる森田正馬のことば〈1〉悩みには意味がある

現代に生きる森田正馬のことば〈1〉悩みには意味がある

 

 

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 私は、数年前から宇宙や生物といった世界に興味をもち、右往左往しながら

自然に触れたり本を読んだりして何とかその原理を知ろうとしているのですが

そこで感じることは、この欲望の衝動と抑制の論理でした。

 

基本的に個々の生命は欲望の論理で生きようとするのですが、それが能力の限界や、

他者の欲望とのかねあいで自然とそれが抑制されて、全体が調和されているのです。

唯一人類がその掟を破る可能性があるのですが、個人個人の力は弱いので、自然に

欲望は結果的に抑制されそこに均衡状態が生じ調和します。

個々の力に限界があるのは、ある面救いであり調和の源でもあるかもしれません。

 

欲望をもつこと 恐怖をもつこと いずれも否定されるものではない。

生のあるがままの実体を見つめ、その実体にあわせて生きていけば必ずそれは均衡を

たもち自然と調和されるのだ。そう思うようになったら、少し肩の力が抜けました。

 

森田正馬という存在を知ることができたことは私にとって大きな救いでした。