少年シニア 自由形で生きる

人生の最終章を少年に戻って自由形で生きる事に決めた男が出会った風景・言葉・芸術・人

川との対話

生命の勉強をしていて、多くの生命が水、とりわけ川に依存していることを

あらためて実感します。

すべての真理が、流れる川につまっている気がするのです。

物理的な飢えから生物を守るだけではない。

それは心の拠り所でもあります。とりわけ精神という不安定なものをもつ

人間にとっては・・・。

 

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ヘッセの小説「シッダルタ」の中に、様々な悩みを抱えたシッダルタが、川のほとり

にとどまり、川との対話を重ねる中で、真理に近づく一節がいくつかあります。

 

彼は川から絶えず学んだ。何よりも川から傾聴することを学んだ。静かな心で、開かれた待つ魂で、執着を持たず、願いを持たず、判断を持たず、意見を持たず聞き入ることを学んだ。

 

彼は川の秘密のうちただ一つだけを見た。それを彼の魂はとらえた。彼は見た。この水は流れ流れ絶えず流れて、しかも常にそこに存在し常にあり、終始同一であり、しかも瞬間瞬間新たであった。

 

ああ、すべての苦しみは時間ではなかったか、自らを苦しめることも、恐れることもすべて時間ではなかったか、時間を克服し時間を考えないようにすることができたら、この世はいっさいの困難と敵は除かれ克服されはしなかったか。

                                 高橋健二訳)

 

まだまだ心が定まらず未来に不安する私ですが、川と対話する時間が今後ますます

増えていきそうです。